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四庫提要(春秋類2)024

追記(2009/03/15):以下の翻訳はこちらのページ(別館:公孫樹内)に訳し直しました。

張大亨『春秋五礼例宗』7巻

○浙江呉玉墀家蔵本

宋の張大亨の撰。大亨,字は嘉父,湖州の人。元豊乙丑の乙科に合格した。何薳の『春渚紀聞』(*1)と王明清の『玉照新志』(*2)には,〔大亨は〕司勲員外郎になったとき,諸王府の侍読・侍講の官名が朝廷と同名なのは〔怪しからんといって,諸王府の侍読・侍講の〕官名を改正するよう要請したと記されてある。陳振孫の『書録解題』には「直秘閣で呉興の人,張大亨の撰」(*3)とある。これは最後の任官を挙げたものだろう。

そもそも左氏伝の凡例について,杜預は「〔左氏伝に『凡そ』とあるのは〕すべて周公の定められた礼の典籍を指している」と言い,韓起が〔魯の国で〕『易』象と『春秋』を見た際も,「周礼は魯に存在する」(*4)と言った。また孫復は『春秋尊王発微』を作ったが,葉夢得は「復の礼学理解は浅く,そのため自己矛盾に陥ったところが多い」と批判した。蓋し礼と春秋は本来表裏一体のものである。

大亨のこの書物は,次のような理由,即ち杜預の『釈例』は経文と矛盾しており,しかも一貫性がない。陸淳の手になる啖助・趙匡の『春秋纂例』も支離滅裂である――との理由から,春秋の事柄を吉・凶・軍・賓・嘉の五つの礼に分類し,その分類に従って別記し,各々に総論を作ったものである。本書の義例は一貫しており,他の春秋学者のように義例にこだわりすぎたところもない。振孫は本書に対して「詳細にして完備している」と称えているが,これは決して虚飾の言ではない。呉澄の『春秋纂言』も〔経文を〕五礼に分類したが,本書と一致する点が多い。

朱彝尊の『経義考』は本書を十巻と記述し,「現存」と注を入れている。しかし蔵書家らの抄本はどれも軍礼の三巻がない。また『永楽大典』は〔本書の〕全文を引用しているが,それらはすべて吉・凶・嘉・賓の四つの礼についてであり,軍礼は絶えて一文字も存在しない。つまり軍礼三巻は〔『永楽大典』編集より〕はるか以前に散佚していたのである。彝尊がたまたま見落としたものであろう。

『四庫全書総目提要』巻27


(*1)『春渚紀聞』巻1,丑年世科第条に張大亨の記事がある。ただ侍読侍講云々の話は見えない。
(*2)『玉照新志』巻1に見える。
(*3)直秘閣は館職名,呉興は湖州の郡名。
(*4)周礼が『周禮』を指すのか,それとも「周の礼」を指すのか,学説間に対立がある。

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