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四庫提要(春秋類2)034

追記(2009/03/15):以下の翻訳はこちらのページ(別館:公孫樹内)に訳し直しました。

呂祖謙『春秋左氏伝続説』12巻

○永楽大典本

宋の呂祖謙の撰。本書は『左氏伝説』の続編で,その不足を増補したものである。だから『続説』というのである。伝本は久しく途絶えていたが,現在『永楽大典』に散見する。ただ僖公十四年秋八月から三十三年まで,および襄公十六年夏から三十一年までは,原本の引用が欠落しており,佚文を集められない。それ以外は首尾完具している。左氏伝の順序に従って佚文を配列すれば,まだ完全な書物にまとめることができる。

本書中,臾駢送狐射姑之孥と孟献子愛公孫敖二子の二条はどちらも『博議』の所説を否定している。ならば本書は晩年の作ということになろう。本書の論述は左氏伝の叙述にそったものであるため,議論は『伝説』の規模宏大であるのには及ばない。

さて本書は左氏伝の記載に対し,その意味を明らかにすると同時に,その短所も指摘している。例えば,左氏伝には三つの病弊がある。――君臣の大義に明らかでないのがその一つ,好んで災異や祥瑞に附会して人事を説くのがその二つ,管仲や晏嬰を論述してはその精力を尽くしながら,聖人を論じては却って風格がないのがその三つ云々(*1)などである。これらは宋代の学者の好んで先学を批判する風を襲ったものであるが,確かにその病弊を射貫いたものである。その他,朝祭・軍旅・官制・賦役の法典,および晉楚の興亡盛衰と列国向背の事機については,頗る明白に論述している。ただ子服景伯は桓公の出であるのに,襄公から出たとするのは(*2),少しく過失を免れない。

蓋し祖謙は歴史に詳しく,空談によって経書を論ずることの不可を知っていた。だから左氏伝を研究し,その終始を解明し,それによって得失を明らめており,三伝排除の空論などは主唱しなかった。これを孫復らに比べるなら,その学問は多く根拠がある。

『四庫全書総目提要』巻27



(*1)『左氏傳續説』綱領に見える。
(*2)子服景伯は孟孫氏の出。孟孫氏は公子慶父の出で,公子慶父は桓公の息子。呂祖謙の指摘は『左氏傳續説』巻12に見える。

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