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四庫提要(春秋類2)036

追記(2009/03/15):以下の翻訳はこちらのページ(別館:公孫樹内)に訳し直しました。

劉朔『春秋比事』20巻
(沈棐『春秋比事』20巻)

○浙江呉玉墀家蔵本

本書は宋の沈棐の撰述と言われてきた。棐の生涯は不明である。ただ本書の前に陳亮の序文があり,「棐の字は文伯,湖州の人。婺州の校官になった」とある。陳振孫の『書録解題』には,「湖州に沈文伯というものがおり,名を長卿いい,審斎居士と号していた。常州副知事となったが,秦檜に刃向かって化州に左遷された。しかし棐という名ではない。同父(陳亮のこと)が何を根拠に〔本書を棐の撰述と〕言ったのか不明である。しかし名を棐,字を文伯という別人などいるだろうか。ならば湖州の人間ではないのだ。云々」という。これでは亮のいうところと隔たりが大きい。また別に都穆の『聴雨紀談』(*1)は,嘉定辛未の廬陵の譚月卿の序文を根拠に,〔本書を〕莆陽の劉朔の手になるものと,「月卿じしんが劉氏の家本を見た」とも指摘する。しかしこの本に月卿の序はなく,穆の根拠もまた不明である。疑念あるままに伝えられ,是正すべき根拠もない。この度は棐と時代が近いことから,しばらく陳亮の序文により,棐の名を附しておきたい。(*2)

本書前半は諸国のことを分類したもので,後半は朝聘・征伐・会盟などの関係記事を集めて論評を加えたものである。論評は実に穏当である。

本書はもともと『春秋総論』と名付けられていたが,亮が現在の書名に改めた。元の至正年間に金華で刊行されたが,板本は長らく捨て置かれ,世間に伝本もなかった。そのため朱彝尊の『経義考』も「散佚」と注を加えている。この本は前に中興路儒学教授の王顕仁の序文がある。恐らく元の刊本を写したものであろう。

『四庫全書総目提要』巻27



(*1)『續知不足齋叢書』や『和刻本漢籍隨筆集』に収録されているらしいが,未見につき不詳。なお都穆は明人。
(*2)『四庫提要辨證』を参照。現在では劉朔の撰述とされている。

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