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「knol」のこと

有記名のウィキペディアのようなものをgoogleは計画しているという話しがあった。

Google版Wikipedia?(knol)
knol

実際,価値のある情報は簡単には手に入らない。執筆する方も,受け取る方も,情報の価値の程度にしたがって難易度が上がっていく。艱難辛苦の末に得た情報を,果してただで人に公表しようとするかどうか。あるいは自分の(たまには他人の)人生を狂わせる可能性のある情報を,易々と人に見せるかどうか。

もちろん有記名の投稿で記者が信頼できる場合,確かに記事の信憑性はあがる。たとえ信頼が実体と乖離したものであっても。だから利用者からすれば信憑性のある記事はありがたい。ではどうすれば信憑性のある(と思われる)記事を書ける人間に記事を書いて貰えるのか。おそらく有記名というのは,それを釣り上げる餌なんだろうと思う。

人間は自分の成果を独占したいものだ。その成果が困難なものであればあるほど,あるいは価値あるものであればあるほど,独占したくなる。少なくとも自分の成果として人に知ってもらいたい。これは善悪の問題ではなく,実際問題である。

確かにこの計画のために執筆することで,直接の実益はないかもしれない。しかし数多の人間が利用するgoogleという道具によって,しかも他者(google)から信頼の保証書を添付されて自己の成果が他人の公表されることは,ある意味で実益である。本来ならば実益にならない自分だけが知っている情報で,自己顕示欲を充たしてくれるのである。この試みが成功するかどうかは筆者のあずかり知るところではないが,面白い餌を考えたものである。もっとも,このような餌は,実生活では当り前のことであるから,ようやく当り前の餌を必要とするほどに,ネットが広まったと言うことなのかも知れない。

とはいえ,従来のwikiのようなものがすぐなくなるとも思えない。あれは専門能力をもつ人間が執筆するのではなく,専門家が書いた研究書や概説書を利用して記述される傾向の強いものである。それは推奨されているか否かではなく,実際に自分の専門分野を調べれば,そのような傾向にあることは明らかである。

特に責任を負わされるでもなく,気軽に自分の知識をひけらかすことが出来るという意味では,これは便利である。逆に言えば,自分の名前を伏せてもいい程度の知識ならば(要はググったらどこかのページに書いてあるような情報),執筆者としては都合がいいのである。名前を出して書きたくない,名前を出すほどの取得労力を払っていない,でも何かをしたという達成感だけは欲しい,というような。

いちど与えられたものは,あつて当り前と思うのが人間だから,このような気軽なものがいちど与えられた以上,恐らく簡単には消えないだろう。ただ有記名で,執筆者には名誉が,利用者にはヨリ大きな便益が与えられるものが生れた場合,従来のヨリ便益の少ない情報源は,漸次利用者のためのサイトになるのかもしれない。

他にも,どうでもいいけど面白い記事(昨日の羊羹とか)や,一般人が書くために分りやすい記述になるとか,専門性の低い記事であるが故に起こりうる利便性もあるが,これは書く場所が無くなったので書かないでおく。

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かつては春秋学・宋代史・南学(秦山関係)関係の記事を中心に書いていました。最近は開店休業状態で、数ヶ月おきに思いついたことを書いてます。

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