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四庫提要(春秋類3)051

追記(2009/03/15):以下の翻訳はこちらのページ(別館:公孫樹内)に訳し直しました。

陳則通『春秋提綱』10巻

○両江総督採進本

伝来の板本には「鉄山先生陳則通の撰」とある。身分や郷里を記さず,その時代も著していない。則通なる人物の詳細は不明であるが,朱彝尊の『経義考』は劉荘孫の後,王申子の前に配置している。(*1)ならば元人ということになる。

本書は春秋の主旨を概論したもので,征伐・朝聘・盟会・雑例の四項目に分けている。各項目の中,さらに事柄ごとに区別を加え,関係する事柄をあつめて例と名付けている。しかしそれは事件の〔関係経文を〕時系列に順次配列し,その結末や正否の理由を考究したものである。例と名付けられてはいるが,実際には他の春秋学者のように,書法を例とみなしたものではない。そのため本書の解釈は好き勝手に話を広げたもので,史論の体裁に等しい。経学家でも別個の一派とみなすべきものである。

本書の〔項目の一つである〕雑例門の中,春秋は夏正を用いたことを述べているが,これは胡安国の学説を固く守ったものである。(*2)しかし安国は文公十四年の「星 孛して北斗に入る有り(星が北斗にかかった)」と昭公十七年の「星 大辰に孛する有り(星が大辰(星座の名)にかかった)」を解釈したとき,全面的に董仲舒と劉向の学説を襲った。しかし則通は災異例の中で漢代の学者の事応説(*3)の誤謬を批判している。ならば則通の見識は確かに安国よりも上にある。

『四庫全書総目提要』巻28



(*1)『経義考』巻194の配列について言ったもの。
(*2)夏正説については,張洽『春秋集注』のところで述べた。
(*3)事応というのは,人事が一対一の関係で自然界に影響を及ぼすという考えを指す。つまり,ある人間が悪事を働くと,それに対応して天が災害を下す(悪い自然現象が起こる)という考えである。随って,天の下した災害には,必ずそれに対応する人事があることになる。

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