スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

四庫提要(春秋類3)060

追記(2009/03/15):以下の翻訳はこちらのページ(別館:公孫樹内)に訳し直しました。

趙汸『春秋師説』3巻

○両江総督採進本

元の趙汸の撰。汸は九江の黄沢を師と仰いでいた。はじめ一両年の間,沢の下で学問を受け,六経の難点十余条(*1)を授かり帰郷した。しばらくしてまた沢の下に赴き,二年あまりの滞在の後,六十四卦の大義と春秋研究の要点を口授された。そのため「師説」と名付け,自身の学問の淵源を明らかにしたのである。

汸は『左伝補注』を著したが,その序文には「黄先生の春秋学は左丘明と杜元凱(*2)を根本に据えたものだった」とある。また沢の行状を著し,その主旨を述べては,「春秋を研究する場合,まず聖人の心を知らねばならぬ。かくすれば酷薄・煩瑣な学説は自然と消え去るだろう」とも言っている。また〔沢は〕古代と現代とでは礼制や風俗に違いがあるとし,それを十余通の文章にまとめ,空論による経書解釈が無益であることを示したという。恐らく学問に淵源があったのだろう。その論述も穏当公平で,聖人の心を得たものが多い。

汸は沢の意思にもとづき,本書を十一篇に分類した。汸の門人の金居敬はさらに沢の思古吟と呉澄の二つの序文,および行状を集めて本書の末に付した。行状には沢の春秋研究書が掲載されている。――元年春王正月辨,筆削本旨,諸侯取女立子通考,魯隠不書即位義,殷周諸侯禘祫考,周廟太廟単祭合食説,作丘甲辨,春秋指要(*3)がそれである。恐らくこれが十余通の文章と言われるものだろう。朱彝尊の『経義考』には別に三伝義例考を載せている。〔これらの書は〕現在すべて散佚しており,ただ汸の本書によって黄氏の主旨を知り得るに過ぎない。これもまた孫覚の著書を読むことで,胡瑗の宗旨を知り得るのと同じである。(*4)

『四庫全書総目提要』巻28



(*1)金居敬の識語,趙汸の題辞ともに「千有余条」とある。
(*2)杜預のこと。
(*3)「元年春王正月辨」は元年春王正月に対する諸学説の検討,「筆削本旨」は筆削の原則,「諸侯取女立子通考」は諸侯が他国から嫁をもらい後継者を立てるときの礼制研究,「魯隠不書即位義」は魯の隠公に即位が記されない理由,「殷周諸侯禘祫考」は殷と周の(orおよび)諸侯の禘祭と祫祭の研究,「周廟太廟単祭合食説」は周室に於ける太廟での単祭と合食の研究,「作丘甲辨」は成1の作丘甲の解釈,「春秋指要」は春秋総論を意味するのだろう。
(*4)孫覺と胡瑗の関係は,孫覺『春秋經解』に見える。胡瑗の著書は残っていないが,その弟子の孫覺は胡瑗の学説を参照して『経解』を著したので,『経解』を読めば胡瑗の学説のあらましは分かる,という意味。

スポンサーサイト

テーマ : 読書メモ
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

はじめまして。。。。
いろんな人のブログを見ていました。
参考にしたいと思います。
私のブログも見てください。

興味がなければ、すいません。スルーしてください。






カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

awatan

Author:awatan
HN:江藤清通
かつては春秋学・宋代史・南学(秦山関係)関係の記事を中心に書いていました。最近は開店休業状態で、数ヶ月おきに思いついたことを書いてます。

自営サイト
最近の記事
カテゴリー
リンク集
全記事表示

全ての記事を表示する

FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。