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四庫提要(春秋類3)062

追記(2009/03/15):以下の翻訳はこちらのページ(別館:公孫樹内)に訳し直しました。

趙汸『春秋金鎖匙』1巻

○両江総督採進本

元の趙汸の撰。本書は聖人の特筆と春秋の大例の要点を記したものである。類似のものを集めて比較し,その異同を考究して,通則と変則を明らかにしている。属辞と比事とを合わせて論じたものであろう。

本書の主旨はこうである。――春秋の初期は,諸侯を抑えることに主眼があり,春秋の末期は,大夫を抑えることに主眼がある。中頃は,〔伯者である〕斉と晉の盟約に対し,それが尊王であるか否かによって正否を区分している。

本書の中,例えば,聖人は杞の爵を貶め,侯爵から子爵に降格したのだ(*1)と言うところや,「毛伯 命を錫う」に対して,〔経文に〕「天王」と「錫命」とが記されるのは,君が臣に与えたことを示す言葉であるが,「召伯 命を賜う」に対して,〔経文に〕「天子」と「賜命」とが記されるのは,両者の合意で授与したことを示す言葉である(*2)と言うところなどがある。これらはなおも旧説の誤謬を襲ったものである。しかし〔汸の〕提示する書法は条理明白であり,程子の所謂「〔春秋の〕大義は数十だが,輝かしきこと太陽や星々のようである」(*3)はこれに近いであろう。

宋の沈棐(*4)に『春秋比事』なる書物があるが,本書と主旨が似ている。恐らくは汸は棐の著書を知らず,ために本書を作ったのであろう。しかし二書の体裁には違いもあり,沈氏は詳細であるが,趙氏は簡明である。ならば両書ともに通行したところで問題あるまい。

『四庫全書総目提要』巻28



(*1)杞侯來朝荊人來聘杞伯來朝楚椒來聘杞子來朝楚薳罷來聘条。
(*2)天王使毛伯來錫公命天子使召伯成來賜命条。「春秋特筆,王命凡二。一稱天王,一稱天子,一書錫公命,一書賜命。襄王君臣,加恩於人望之魯。春秋之紀事,雖特筆也,亦絶筆也。惟其為特筆,故稱天王,稱錫命。稱天王者,天下之公也。以君與臣,曰錫。是王政之猶重也。惟其為絶筆,故稱天子,稱賜命。稱天子者,一人之私也。彼此相予,曰賜。是王政之已輕也。」とある。
(*3)『河南程氏集』巻9(伊川文集5)與金堂謝君書に見える。
(*4)劉朔『春秋比事』の項を参照。

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