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四庫提要(春秋存目・宋元12)

追記(2009/03/15):以下の翻訳はこちらのページ(別館:公孫樹内)に訳し直しました。

『春秋図説』無巻数

○浙江呉玉墀家蔵本

撰者の姓名がない。巻頭には百二十有二目が列べてある。本書は始めに十二公の年譜を,終りに諸学者の伝授を,中間に列国の世次・輿地・山川・名号,および経伝所載の名物典故を収め,それらのすべてに図説がある。

しかし「年表」は『史記』から取ったものであり,「名号帰一図」は馮繼先の撰著で,それを十九図に分けたものである。また歳星・八音・四凶・十六相の諸図は『五経図』(*1)から集めてきたもの,「春秋列国図説」は東坡の『指掌図』(*2)から集めたものである。これ以外にも鄭樵の「考定諸国地名」および「敘国邑地同異説」「敘山水同異説」(*3)を列べている。しかしこれら諸図はどれも雑駁で統一性がなく,厳密な体系性を備えたものではない。

また本書の巻首には「春秋筆削発微考」を載せている。しかし楊甲の『六経図』にも「春秋筆削発微図」があり,本書と比較してみると全く同じものである。恐らく甲の書の春秋一巻を取り,雑説を混ぜ,偽ってこの名を用いたのであろう。

巻首には「竹垞」の二字の朱文印がある。ならば朱彝尊の蔵書だったはずなのだが,『経義考』には本書の名がない(*4)。きっと〔彝尊は〕後々本書の贋作に気づき,破棄してその名を出さなかったのだろう。そしてその破棄された本が呉氏の手に渡ったのだ。

『四庫全書総目提要』巻30



(*1)明朝に『五経図』なる書物が作られたが,ここでの指摘が何を指すのか不詳。明朝の『五経図』であれば,必然的に本書の著述年限も元朝には遡らない。
(*2)『指掌圖』は蘇軾の著作とされていたもので,地理の沿革を記したもの。ただし偽作。
(*3)不詳。
(*4)『経義考』は朱彝尊の著書。経学に関する歴代諸学者の書目を網羅的に集めたもので,現在に於いても経学研究の重要典籍に数えられる。
(*)本書は現存し,『四庫全書存目叢書』に収められている。

以上,『四庫全書総目提要』存目部分の中,元朝以前を訳出した。これ以下は明朝の書物になるので訳出しない。明朝の提要存目書目についてはこちらを参照。まとめ方は四庫全書と異なるが,だいたい分かると思います。

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