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会津の三部作

というのがあって,狭い世界では有名だったりする。

会津三部書は保科正之が編纂させた朱子学の教理書で,『玉山講義附録』『二程治教録』『伊洛三子伝心録』の3部作を指す。編集の任に山崎闇斎が当たったりしたので,その道でも重視されたらしい。特に『玉山講義附録』は朱熹の文集に見える「玉山講義」を軸に,それに関係する朱熹の発言を諸書から持ち寄ったもので,朱子学の理気論(という言葉も今は懐かしい)を手際よくまとめたものとして,つい最近までよく読まれていた。

万に一も朱子学の理気論を知りたいという人がいたならば,私は全力で反対したいところだが,それでもというならば,とりあえず「玉山講義」でも読まれるとよろしい(ということになっている)。とはいえ,中国古文が読めないと「玉山講義」は読めないし,普通の日本人にはテキストを手に入れることじたいが難しいので,「読め」とだけいうと不親切になってしまい,通常はここで諦めざるを得ない。ところが幸いなことに「玉山講義」は日本語訳と書き下しがあるので,興味のある人はまずはそちらを読んでみるといいと思う。

日本語訳は大昔に出版された「世界の名著」シリーズのひとつ『朱子・王陽明』の朱子の部分にあり,書き下し文は『朱子学大系』の『朱子文集』にある。後者は大きい図書館でないと収蔵していないかも知れないが,前者は比較的ポピュラーな本だし,その気になれば古本屋で安く売っている(と思う)。ちなみに『玉山講義附録』に現代語訳はないが,もともと日本人の編纂物だから,返り点がついている。こちらは和装本を当たるしかない......

と,ここからが本題。

実は私も『玉山講義附録』は和装本しかないと思っていたのだが(そもそも調べたこともなかったのだが),最近になって『神道大系』(続編,論説編,保科正之の五)に他の会津三部書とともに収録されているのを知った。しかも近くの図書館に収蔵しているらしいとの情報を得たので,早速しらべて見たところ,確かに入っていた。単なる影印かと思っていたが,普通の本よろしく全て活字で作っており,訓点・割注も再現されていた。本書冒頭に他の神道関係の文書ととも解説が付されているが,これはあまり詳しいものではなかったので,本書について全く知らない人が読んでも面白みがないかもしれない。

「いや~こんなところで『玉山講義附録』にお目にかかるとは思わなかった。それにしても綺麗な本だな~」などと一瞬感心したものの,綺麗なら読書欲がかき立てられるわけでもなく,そもそも綺麗なのは単純にだれも本を開いてないからなので,直ぐに興味がなくなってしまった。書庫から出してもらって直ぐに返すというのは職員にわるい気もしたが,ちょっと急ぎのようがあったので(なら借りるなと言われそうだが),それでその場を後にしたのだった。ただ『玉山講義附録』がこんな形で復活したことを知り得たのは収穫だった。


と,こういうどうでもいいことがちょっと前にあった。

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かつては春秋学・宋代史・南学(秦山関係)関係の記事を中心に書いていました。最近は開店休業状態で、数ヶ月おきに思いついたことを書いてます。

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