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『秦山集』を読む(2)

(追記:2010/02/06)
南学・秦山・崎門関係の記事はサイトの方に改訂整理しました。以下は拍手をいただいた記念に残しておきますが、間違いは訂正していません。
(以上、追記終わり)

引き続き『秦山集』を読む。本来はもっとも重要な『甲乙録』から始めるべきなんだが,少し長いので,短めのものから読んでいくことにした。まずは『丙丁録』(『秦山集』27)から。

本録は全112条。日本に関する発言をまとめたもので,前半には史実の考証が多く,後半には他者の著述に対する批評・抜書,および聞き取りが目立つ。途中,井沢長秀の『俗説弁』『続弁』『新弁』,および貝原益軒の『自娯集』からの抜書と批評がある。著述の年代ははっきりしないが,文中に「元禄乙亥」の紀年が見えるので,少なくとも秦山33歳以後,学問的に実り多い頃の記述を含む。

なお『土佐國群書類従』雑部にも『秦山随筆』1として同一文章を収める。『秦山集』の『丙丁録』は活字印刷,訓点付きであるが,『秦山随筆』は抄本で訓点ナシ。『随筆』にはまま誤植が存在し,欠落部分も存在する。

際立った発言はなかったが,強いて挙げれば次のようなものが目に付いた。

我国愛櫻花,西土愛牡丹。我国嗜鶴,西土嗜牛。両国習尚不同,多類此。

尾張大納言義直卿,所編神祇宝典十巻。予未閲之。以序文考之,可謂莫大之盛挙。

芝山会稿十二巻(十巻已印),土佐大高坂季明文集也。自称許大過,然文格生硬,字法差謬,不堪看。南学伝事実,極多妄誕。蓋亦不足論也。元禄乙亥十二月印。

隠者,蓋晨門荷蕢之属。憤世唾俗,往而不返者,雖不合乎聖人大中至正之道,然与希世取寵之流,豈可同日而語哉。要賢者之清也。予頃読遯史及隠逸伝,拾其真隠,以戒汚濁。其或専乎釈氏,或失意怨恨之人,皆所不取也。黒人,猿丸大夫,白箸翁,嵯峨隠君子,喜撰,清原深養父,蝉丸,藤原高光,西光法師,増叟,池田樵夫,武野老翁,葛城山男,平康頼,佐々木高綱,北条時村,資時,丹後国士藤原藤房,能因法師,翁和尚,大原三寂,頓阿,宗久,宗祇。凡二十有七人云。

又曰通鑑曰:司馬昭殺嵆康。康嘗詣隠者孫登。登曰:子才多識寡,難乎免於今之世。胡氏論唐劉文静曰:其材智雖高,而識量浅矣。篤信謂:「才与識不同。識即知識也。古来才力有余,而識量不足者多矣。蓋才与知自別。才是心之力,智是心之明也。不可不弁。世有才高而識暗者,有才鈍而識明者,可見才智之非一般也。」重遠謂:「免不免於今之世,天命也。非才識多寡之故。然才多識寡,材智高識量浅,若我郷野中良継,是也。此二言自不妨為名言也。蓋才天分也。識量之不足,是欠学問之功也。学者当監之。」


まだ『秦山集』と『秦山随筆』の校勘の最中なので,他に特記すべきことがあれば後で追記する予定。

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