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ふしぎ不思議

昨日だったか,死海が七不思議から消えたとかなんとかニュースがあった。国家に支援されない観光名所は登録の対象外だとか。まあ観光名所を維持するには莫大な金がかかるから,七不思議に指定したとたん潰れたでは,指定した方の面目丸つぶれだからね。なんでもそうだが,物を維持するには金がかかるし,金を動かすには権力が必要だよね。私はそういう権力が大好きだ。

とはいえ死海のことはすぐに脳裏から消えてしまい,そういえば七不思議ってどこだっけか?と余計なことを気にしてしまった。でも最近はネットがあるので,夜中に(『北渓集』を読み終わったあと)ググってみた。いろいろあったが,「七不思議の世界」というサイトが分かりやすかった。世の中,金にもならないのに立派なものを作る人がいるなぁ~と感心しつつ,いろいろ参考にさせてもらった。

上のサイトの指摘によると,有名どころが以下の7つなのは分かった。

ギザの大ピラミッド
バビロンの架空庭園(空中庭園)
アレクサンドリアの大灯台
ロードス島の巨像
オリンピアのゼウス像
エフェソスのアルテミス神殿
ハリカルナッソスの霊廟


上の5つは私も(名前だけは)知っていたが,下2つは???という感じだった。ていうか,ハリカルナッソスってなに?地名?人名?という感じで,もう自分の無知を改めて思い知ることになった。ちなみにこの7つについては上のサイトの他,いろいろなサイトに解説がある。またこの七不思議の原型となる「七不思議」を唱えたビザンティウムのフィロンの提説は,『世界の七不思議‐現代に生きる幻想の起源‐』(ローマ-著,安原和見訳,河出書房新社,1997年)の附録に訳文がある。

しかし七不思議の場所がわかったのはよかったのだが,同サイトには「七不思議の変遷」と題するページがあって(「七不思議の不思議」下。フレームのためリンクは省く),そこに七不思議の変遷が3つ上げられていた。その中,上2つは同じものだったが,最後の大プリニウスの七不思議はかなり違っていた。

ギザのピラミッド/アレクサンドリアの大灯台/ラビュリントス/架空都市テーベ/キュジコスの不思議/ローマの18の不思議/エフェソスのアルテミス神殿


「ラビュリントス/架空都市テーベ/キュジコスの不思議/ローマの18の不思議」はなんだろうかと思ってググってみたが,芳しい結果は得られなかった。このサイトには参考文献が挙がっていたのだが,残念ながら私の住んでいる近辺には所蔵のないものがほとんどだった。一般書だからかえって公共図書館の在庫がなかったのかもしれない。

しかし大プリニウスの七不思議というからには,もしかすると『博物誌』に載っているかも知れないということで,さきほど閉館間際の図書館に駆け込んで調べてみた。一般書は蔵書していなかったのに,なぜかこちらは所蔵していたのだ。

もともと不慣れな分野だから断定できないが,それらしきものは見つかった。『プリニウスの博物誌』第36章・石の性質(下巻。1468頁~。中野定雄訳,雄山閣,1986年)にこうあった:

ピラミッド
スフィンクスおよびピラミッドの謎
パロスの灯台
迷宮
懸垂庭園・懸垂都市
エフェソスにおけるディアナの神殿
キュジコスの神殿
キュジコスの珍しい建設
ローマの珍しい建造物


建造物の排列からいってこれを七不思議と言っているのだろうと思う。ピラミッドとスフィンクス云々は1つ,キュジコス(地名)の2つも1つと見なせる。その他,パロスの灯台はパレス島の灯台のことで,いわゆるアレクサンドリアの灯台のこと。迷宮はエジプト・クレタ・レムノス・イタリアのそれが挙がっていたが,歴史でならうクレタの迷宮などのことを指すらしい。

懸垂庭園・懸垂都市とは何ぞや?と思ったが,本文を読むとエジプトのテーベの都市のことで,都市もしくは庭園の下に通路がある(逆に通路の上に都市もしくは庭園がある)ことを指す。ディアナの神殿はアルテミス神殿のこと。ローマの珍しい建造物は,マクシムスの競技場とか,平和の女神の神殿とか,クリオの劇場とか,ローマの水道(複数)とか多くの名所が挙がっていた。ちゃんと数えなかったので18あったかどうか不明だが,「ローマの18の不思議」のことだと思う。

はじめは年甲斐もなく架空都市テーベやキュジコスの不思議に興味を牽かれたが,架空都市は懸垂都市,キュジコスの不思議は単にキュジコスの神殿だと分かり,がっかりしたような分かってよかったような,そんな妙な気持ちになった。

それにしてもわずかこれだけのことを調べるのに,多くの人の努力の世話になったものだ。上のサイトにしても,ご自身で歩いて聞き知ったわけではないだろうし,一々原典を読破したわけでも多分ないように思える。参考文献にしても,それを書くために各著者が努力を重ねたはずだ。『博物誌』も中野氏の翻訳があったから読めただけのことで,もし翻訳されていなければ当然私には調べられなかったわけである。

というわけで,しょーもない私の探索も多くの人の努力の上に成り立っていると思うと,改めて汗を流した他人に感謝の気持ちが生まれたわけである。まあ,分かっても分からなくてもどうでもいい話しだと言われれば返す言葉もないし,各々の文献が正しいのか否かは,結局私の学力では分からないことなのではあるが。

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かつては春秋学・宋代史・南学(秦山関係)関係の記事を中心に書いていました。最近は開店休業状態で、数ヶ月おきに思いついたことを書いてます。

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