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こんなものが出版されるとは

たまたまネットで書籍を調べていたら、次の本が見つかった。こんな本が出版されていたとは。しかもつい最近のことじゃないか。

保建大記打聞編注保建大記打聞編注
(2009/06/17)
杉崎 仁

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『保建大記打聞』は栗山潜鋒の『保建大記』の打ち聞きの謂いで、谷秦山の著。『保建大記』の保は保元、建は建久を指す。保元の乱から後白河法皇崩御までを春秋の筆法を用いて記述することで、尊王の立場を闡明したもの。水戸史学の一産物。

世の学界から孤立していると思っていた秦山は、本書を読んで同好の士の存在に感動し、その解釈(講義)を施したと言われている。その国粋思想が称賛されたのか、戦前に『日本国粋全書』に収録された。もっとも本書は栗山氏若かりしころの著書で、対する秦山はずいぶんいいオヤジになっていたはずなのだが......

『保建大記打聞編注』は「原文通りの忠実を期し精確に翻刻したうえで、懇切な注釈を付す」(bk1の内容説明)ものらしい。どんな本か気になるが、値段が値段なので購入は諦めた(bk1では購入可能)。

秦山の序文が有名なので、そこだけあげておく。

師曰く、吾も人も、日本の人にて、道に志しあるからは、日本の神道を主にすべし。其上に器量気根もあらば、西土(もろこし)の聖賢の書を読みて、羽翼にするぞ。ならば上もない、よき学なるべし。是れ舎人親王の御本意、恐れながら吾等内内の志也。然るに今の神道者は、西土の書にうとくて、文盲なり。儒者は人の国をひいきし、吾が国の道を異端のやうに心得てそしり、各異をたてて湊合根著せず、学風が薄く猥りにして、見るに足らぬぞ。吾これを憂ひ、内内同志と講習して、天下の学風の助にもなる様にしたいと思へども、山崎先生は過ぎ去り玉ひて久しく、浅見安正は晩年神道に志は出来たれども、やうやう一両年の内卒去めされて、うしろだてにすべい先輩なく、其外名ある学者たち、多くは斉の国魯の国のせんさくを第一にして、吾が国に懇切なる志なく、又は神道を尊敬はせらるれども未伝授なり。其外は詩文の浮華にめで、どれもこれも取るに足らぬぞ。平生是をきのどくに思ひをりたに、このごろ不慮に此の書が出たぞ。是ほど珍重なことはない。古今めずらしい書ぞ。是こそ神道を大根にして、孔孟の書を羽翼にしたと云ふものぞ。さるによつて吾れ事の外信仰する。過ぎ去つた人なれども、甚だ味方に思ふて、此の講席を開くぞ。別して本望千万ぞ。栗山氏の師授淵源はしらねども、両巻とも論に間然することはないと見へた。先賢にも愧ぢぬ見識、後学のよき矜式なり。日本の学者は唯この様に学問をしなすべいものぞ。千万祈祝の至り也。



(*追記)2010/01/16:実物を見た。

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かつては春秋学・宋代史・南学(秦山関係)関係の記事を中心に書いていました。最近は開店休業状態で、数ヶ月おきに思いついたことを書いてます。

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