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更新記録

昨日は眠くて眠くて仕方がなかったので、ようやく今日になってサイトを更新しました。件の『春秋学綱要』は、なかなか思うように進められません。なんとか年末までには完成させたいところです。以下、毎度のことながら、更新部分のリンクです。

いずれも春秋学(伊呂波・春秋学)中のもの。
春秋諸侯世次一覧
春秋諸侯興廃説
災異一覧

春秋学は伝統のある学問ですから、いろいろ便利な道具があります。しかも大昔の人が作ったものも少なくありません。そこで今回は『欽定春秋伝説彙纂』と『左傳事類始末』から3種類ほど史料を拝借しました。ちなみに両書の中、前者は「欽定」の名の通り、清代初期に編纂された春秋解釈の決定版(というか、欽定とつけばなんでも決定版になる)。後者は南宋の章沖の作品で、清代に生まれた『左傳紀事本末』の前身に当たるものです。

前二者は単純に便利な資料ですが、最後の一つは意味が分からないかも知れません。が、これは春秋の解釈を読むようになると、どうしても必要になるのです。実はもっと細かい分類の方が便利なのですが、あまりに細かいと製作者の解釈態度が全面に出てしまい、汎用性に欠けます。

例えば細かいだけでいいなら、崔子方という学者(北宋の学者)に『春秋本例』というのがあり、非常に整理された経文一覧があります。しかし彼は日月の例に極度にこだわったため、すべての経文を日月時に区分してしまい、かえって使いにくくなっています。また経文を歴史的に区分したものでは、唐代中期の陸淳が『春秋集傳纂例』を作っておりますが、これも欠落が多いのと、経文排列に解釈を混ぜ込むので、今一つ使い勝手がよくありません。杜預の『春秋釋例』は完本がありませんから、論外です。

その他、清代の解釈書は、毛奇齡のような胡散臭いもの以外、三伝専門の資料になり、春秋経文を主眼とした分類はなかなかありません。まあ清代最末期に張応昌が『春秋属辞辨例編』という浩瀚な書物を著し、名著の誉れ高いのですが、いかんせん厖大すぎて利用しにくいのです。そうですねえ、ご存じの人なら、『続集四庫全書』2冊分です。日本文で考えるなら、平凡社の百科事典の......6~10数冊程度ですかね。

好きなことなので、思わず専門的な話を書いてしまいました。まあ、経文の解釈を直に読むときに必要ということで挙げたまでです。興味をお持ちなら、いちど「災異一覧」の弑君や城築の項を眺めて見てください。なにかしら分かるかも知れません。

一つだけ有名な解釈を挙げておきますと、城築の項、「荘公」の部分を御覧ください。以下のようなものが並んでいると思います。

三十一年、春、築臺于郎。
夏四月、築臺于薛。
秋、築臺于秦。
三十二年、春、城小穀。

荘公三十一年、春・夏・秋の三つの季節に台(建築物)を建造しています。さらに翌年の春にも小穀に砦を建築しています。古代の人々にとって、台の建設は必要なものでしたが、これほど何度も台の建築にかり出されては、魯の国民はさぞや大変だったでしょう。魯の荘公はこういう無茶な政治をしていたのです。

春秋経文は一見すると雑然と事件が列挙されているように見えます。しかしそれを系統だって分類してみると(これを属辞比事という)、聖人孔子の言わんとすることがはっきり分かる。まあ、この例は、民を酷使してはいけないという分かり易いものですが、実際にはなかなか複雑な解釈も多く存在します。

春秋の読者は、日頃から経文をいろいろ研究することで、複雑な世の中の動きををしっかり捉え、物事の善悪を判断できるよう訓練を積みます。そして政治・生活の本番に不測の事態が起こっても、正しく対応できるようにするのです。これが春秋学の基本的な修め方になります。

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かつては春秋学・宋代史・南学(秦山関係)関係の記事を中心に書いていました。最近は開店休業状態で、数ヶ月おきに思いついたことを書いてます。

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