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戦前期『週刊朝日』総目次

2006年にこういう本が出ていたらしい。私もお世話になった「書誌書目シリーズ」の一つである。

実は『サンデー毎日』(戦前の)を調べたついでに,去年2007年に「戦前期『サンデー毎日』総目次」が出版されていたのを知ったのだ。もっとも『サンデー毎日』の総目次は近くの図書館になかったので見られなかったが,『週刊朝日』の方はなぜか所蔵していたので,実見できたわけである。

編纂者の山川恭子氏は1977年生まれのようで(書誌による),本書のような金のかかる仕事を独力でやっているとも思えず,恐らくは編纂指揮をとった人間もあるのだろうから,別段山川氏本人に文句を言うつもりもないしが,あまり感心しない目録ではあった。

理由は簡単で,本書は『サンデー毎日』の目次を写したものらしく,全頁を繰って目次を作り直したものではないらしいからである。もちろん戦時中で目次がなくなって以後は,中味を見て作ったらしい。が,逆に言うと,目次があったところは目次から本書を作製したのであろう。

雑誌の目次は,いい加減……というか,大体の目安を書いたもので,すべての記事や発言について項目があるわけではない。だから雑誌の目次を作る場合は,極力雑誌本文から目次を再構成すべきものである。もちろんその結果雑誌の目次とまったく同じだというなら,それはそれで何も問題ない。

本書を作った目的は,『週刊朝日』所収の文章全部の目次を明らかにすることではなく,同雑誌に収められた目次から,世相の変化や同雑誌の戦争への態度を明らかにすることが目的であるらしい(解説による)。そう言う意味では,本書のような目次の作り方でも問題はない。

しかし本書のような性質のものは,利用者が製作者の目的と同じ利用法をするとは限らない。『週刊朝日』に収録されている文章や著者を捜して本書を利用する場合もあるのである。その場合,本書のように雑誌の目次を写しただけのものでは,ある程度の信用を得られるに過ぎない。不二出版からも戦前の雑誌の影印(?)が出版されているが,こちらに附属する「附録」には解題と目次が附く。これは雑誌本文から目次を作っているので利便性が高い(まれにミスもあるが)。

本書は明らかに個人が趣味で買う本ではなく,1冊2万6千円,合計7万もするものなのだから,本文から目次を作るくらいの労はおってほしかった。

……と,文句ばかり言って申し訳ないが,『サンデー毎日』といい,『週刊朝日』といい,重要な雑誌であることは誰でも知っていた。しかしそれらを充分に利用するには東京在住の人間でなければならない,という意味で,あまり利用されていなかったに過ぎない。それが多少不備はあったにせよ,戦前全巻の目次が明らかにしたのだから,私としては山川氏には敬意を表したい気持ちでいっぱいである。

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