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廖平全集の備忘録

廖平全集のこと。いくつか気付いた点があるので、忘れないようにメモっておこう。以下、たまに書き足すかも知れない。


大半の写りは良いが、稀にインクがにじんだような頁があり、やや残念。ただし識字に難はないので、気にするほどでもない。

廖平の春秋三伝に対する体系的な注釈書。
・穀梁春秋経伝古義疏
・公羊春秋経伝験推補証
・春秋左氏古経説義疏
この三つの整理の仕方が違っていた。校点者が違うためなのか、それとも全集の編集方針の為せる業なのか。穀梁古義疏と左氏古経説はインデントをとるのに対して、公羊補証はインデントをとらない。公羊補証の方が経の注釈としては読みやすい。

王制訂が読みやすくなった。王制訂は、『礼記』王制の本文を経・伝・注・疏に割裂した書物で、経に対して伝は1文字、伝に対して注は1文字、注に対して疏は1文字だけ、それぞれ行頭に空格を置き、一目で経伝注疏の区別が明らかなように作っている。王制訂は以前の『廖平選集』にも王制訂は収録されていたが、インデントをとっていたので、経伝注疏の配置の妙がくずれ、読みづらいことこの上なかった。今回の全集ではインデントが省かれており、原文の読みやすさが反映されている。すばらしい。漢籍にインデントはいらん。いや、論文系のものはあると便利だけど、経書関係のはない方がいいことが多い。

六訳館叢書の今古学考の最後に春秋天子二伯方伯卒正附庸尊卑表というのがある。全集にもないので、おそらく別のものがくっついているのだろう。全集のすべてに目を通せば、これが何者かわかるのだろうか。

当然のことながら、六訳館叢書に収録されていた廖平以外の著作物は、全集では省略されている(光緒会典も省かれている)。が、「六訳館外編」は収録されている。また井研芸文志も収録されている。

こういうのは巴蜀書社では出さないのね。孟文通全集は巴蜀書社っぽいのだけど。

廖平全集の目次

廖平全集を買ったので備忘録がてらに各冊の目録を記しておく。
『廖平全集』全16冊、上海古籍出版社、2015年。舒大剛・楊世文(主編)
縦組・繁体字。

○印は六訳館叢書未収のもの。
▲は特定の六訳館叢書には収録されているもの。

群経類
今古学考
古学考
経話
知聖篇
知聖続篇
経学初程……以上、第1冊
群経凡例
群経大義
群経総義講義○
尊経書院日課題目○
経学六変記
尊孔篇……以上、第2冊
倫理約編
孔経哲学発微○
皇帝大同学革弊興利百目○
世界哲理箋釈
家学樹坊

周易類
易生行譜例言
四益易説
易経古本
易経経釈○
貞悔釈例○……以上、第3冊

尚書類
書経大統凡例
尚書今文新義
書尚書弘道編
書中候弘道編
書経周礼皇帝疆域図表
経伝九州通釈○……以上、第4冊

詩経類
四益詩説
詩経経釈○

三礼類
王制訂
王制集説
分撰両戴記章句
礼記識
礼運礼器郊特牲訂
大学中庸演義
坊記新解
容経浅注○
周礼訂本略注
周礼新義凡例▲
周礼鄭注商榷……以上、第5冊

春秋類
穀梁春秋経伝古義疏○……第6冊
公羊春秋経伝験推補証……第7冊
春秋左氏古経説義疏
春秋左伝杜氏集解辨正○……以上、第8冊
起起廃疾
釈范
何氏公羊解詁三十論
擬大統春秋条例
左伝古義凡例
五十凡駁例○
左伝杜氏五十凡駁例箋○
箴箴左氏膏肓○
左氏春秋考証辨正○
左伝経例長編○
春秋図表
春秋三伝折衷……以上、第9冊

雑著類
地球新義(戊戌本)○
地球新義(丙子本)○
六書旧義
文字源流考○
荘子経説叙意
荘子新解
墨辯解故序
楚詞講義
楚詞新解
会試硃巻……以上、第10冊
游戯文○
四益館雑著
四益館文集
集外文○……以上、第11冊

医書類
隋本黄帝内経明堂
内経平脈考
診皮篇補証
診筋篇補証
診骨篇補証
診絡篇補証
人寸診補証
分方異宜考……以上、第12冊
三部九候篇
営衛運行楊注補証
霊素五解篇
瘧解補証
脈学輯要評
脈経考証
傷寒総論
傷寒古本訂補
傷寒雑病論古本
傷寒古本考……以上、第13冊
傷寒平議
傷寒講義
仲景三部九候診法
薬治通義輯要
難経経釈補証
巣氏病源補養宣導法
真蔵見考○
素問霊台秘典論篇新解……以上、第14冊

術数類
地理辨正補証
地学答問
漢志三統暦表
撼龍経伝訂本注

附録
四訳館外編
六訳先生年譜
六訳先生年譜補遺……以上、第15冊
六訳先生追悼録
伝記与評論
井研芸文志……以上、第16冊

なんとなく連絡事項

ぼちぼち趙挺之から見直そうと思いつつ、先月末にふるいデータを呼び出した途端、風邪になった。幸先悪いなあ。でも気にせず続けていたら、先週本当に風邪になってしまった。ということで、趙挺之が終わったところで右往左往している。

島田虔次の大学・中庸の復刊ねえ。いまさらとは思うが、欲しい人には気になるアイテムなんだろうか。正直なところ、あれがいいものなのかどうか、私にはなんとも分からない。やろうとしていることは分かるが、朱熹の学問に分け入って研究したわけではないので、あの本がやろうとしたことの結論として、あの本に書かれていることが正しいものなのかどうか、判断は出せない。ただ島田氏が考えたことが読み取れるに過ぎない。

なるほど

高校生の頃、学校の図書室にあった『パンセ』を読んでいたく感動した記憶がある。その『パンセ』は角川文庫で、青いカバーだったというのしか覚えていなかった。年を取ってから、たまにそのことを思い出し、少し調べてみると、たしかに角川文庫から『パンセ』は出ているものの、青いカバーではなく、もしかして角川ではなかったのだろうか、などと考えていた。

で、最近ふと思い出して調べたら、なるほどもともと角川文庫で出していたものを、名著コレクションという名前をつけて、別カバーで売っていたということが分かった。おそらく我が母校はそのコレクションを購入したか、あるいは寄付されたかしたのだろう。正体が分かると中味も気になりだしたところ、なぜか近くの図書館に置いてあると分かったので、少し前にかり出してきた。そして読んでみた。

......まぁ私も年をとったらしいな。

もろもろ

折角なのでkindleで吉川英治の随筆私本太平記を読んでみた。いや読んでいる最中なんだけど。吉川英治の小説は昔よく読んだからというのもあるんだろうけど、やはりおもしろいな。最近のものにくらべて語彙が豊富な気もする。それと誰かがkindleの方が速く読めるというようなことをいっていたが、あるいはそういうこともあるのかもしれない。1頁分の文字数が少ないから、先を読むのを焦る人は、すいすい読んでいける。私なんか終わりまであと何ページとか考えながら読んだりするので、予想外にページが進むと気分良く読める。

何年ぶりだか明儒学案を開いた。中華書局の修訂本。一番マシな江右王門学案をぱらぱら読んでみたのだが、以前ほどのいらつきさはなかった。年を取ったからかもしれない。それとも興味のかけらもないほどに遠いところに来てしまったので、かつては憎悪の対象でしかなかったものをみても、なんとも思わなくなっただけなのかもしれない。いずれにせよはっきりしているのは、やはり読み進めようという気は起きないということだけだ。やはりこういう宗教じみた学派には興味がもてないのだろう。もうとっくに人生の後半に入っているのだから、無理して嫌いなものを趣味で読むような悪趣味なことをしないでもいいだろう。

とはいえ、私もひょんなことからある事実をしり、それで心が安らかでいられなくなるときもある。仕事のことや生活のことではなく、全くそいういうことと関係のない、かつての浪費した時間に関係することにおいて。しかしそういう感情も最近は少し覇気?がなくなってきて、気持ちが高ぶることはあっても、どこかで非常に冷めた目で、世の中はそういうものだから、それはそれでいいのではないか、というように見ているようでもある。やはり年をとったのと遠いところに来てしまったのが原因なんだろうか。単純に暑いからかもしれないけど。

最近妙に本が読みたくなって、学生でもあるまいに、同時に数冊の本を読みたいと思うようなこともあった。なんだろうか。しかし何でも読みたいわけではなく、興味のない本は全く読む気になれない。去年買ったままになっていた入矢義高氏の本(岩波の現代文庫から出ていた二冊目)を開いてみたものの、全く読む気になれず、他人の思いで話だけを読んで終いにした。おそらく宗教的な内容だったので、何も興味をもてなかったのだろう。あるいはあるがままの生を認めるという、私の思想と正反対のことが書かれていたので、辟易したのかもしれない。いや、文章も読みやすいし、その道の大家だったというのは知っているし、そういうのにケチをつける気はないが。

日新とかなら興味をもつんだがな。

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Author:awatan
HN:江藤清通
かつては春秋学・宋代史・南学(秦山関係)関係の記事を中心に書いていました。最近は開店休業状態で、数ヶ月おきに思いついたことを書いてます。

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